2016/05/17 (更新日:2016/05/17)
専門性と患者が欲していることの関係|市民に聞く
ただ単に専門性を絞っていけば、患者さんが集まるかというとそうではありません。
一般的に患っている症状の少ない症例や多い症状だとしても症状名を認識されていないような知られていない症状を専門性にしてもなかなか、患者さんを集めることは難しく、症状の意味を理解させるために費用を投じなければならなくなります。
患者さんが欲している「このような治療院が欲しかった。」と言っていただける専門性を持つことがコストを最小限に抑え、最大の人数を集める方法です。
患者さんの『欲しい』を知るには。
「空き店舗があれば接骨院ができて、うんざり。」と思っている市民もおります。そんな中で「たくさん接骨院があるけど、あの接骨院はできてよかったよね。」と言われるような治療院もあります。
そのように患者さんに『できてよかった。』と思われるような治療院にするにはどうしたらよいのでしょうか。
まず、地域の患者さんが何に困っているかを調査しましょう。
近くに接骨院はあるけど・・・
アンケートのように市民に何に困っているか聞きます。
どこに行っても改善されない。→来なくてよくなる治療をする。
近くに接骨院がたくさんあるけど、どこが良いかわからない。→外観で何をしているかわかるようにする。チラシやホームページで何をしているかを鮮明に伝える。
興味はあるけど、一歩踏み出せない。→紹介制度に力を入れ、紹介されやすい治療院にする。
何をするのかよくわからない。→治療院とは何かをホームページに記載し、存在理由を伝える。
これらは患者さんが欲している全体像です。症状とは別の話ですが専門性のポイントはここにあります。
それは後ほど、サッカーの例で出しましょう。
困っている症状
先生が持つ専門性は、地域の人口、性別、年齢に見合うものか調べてから患者さんに聞きます。
人口については、検索でも人口を調べられます。
サッカーを習っている子供専門で治療する場合は、子供の人口、家族の移住人口、学校の数やサッカークラブの人口です。
他に地域でも学校のクラブサッカーが強いかどうかを見ると良いでしょう。
あまりサッカーに熱を入れていない学校ばかりでサッカー専門にすると彼らの意識を上げることからしなければならないのでエネルギーを多く使います。
サッカーが強かったり、地域でサッカークラブや習い事が多いと最初から意識がしっかりしているのでチャンスです。
・その子たちにどのような治療が受けたいか。何を目指しているか。それに対して、達成しやすくなる施術があったら受けたいかを聞きます。
・習い事のお母さんの声も同じように聞きます。
例えば、子供はサッカーがうまくなったり、怪我が改善されたり、怪我をしにくくなるということを欲しているとして、お母さんが子供に怪我をしないようになってほしいと言いますが、話しているうちに叱ったり、しつけてくれたりということを潜在的に欲しているならそれらを提供できるサッカー専門があるとしたら、どうでしょうか。
サッカー少年の子供の欲していることを叶え、親が欲していることを叶える。
それが専門性の中に入っているサービスです。
専門性の中にあるサービス
専門性は、ただ絞るだけでなく、人々の声を聞くことで本当に欲しいことがわかります。
サッカー専門で治療をして欲しいと思っている少年に治療をします。お母さんが欲していることは怪我をしてほしくないこととしつけて欲しいということです。もし先生が治療をして先生ならではの親の目線で人生アドバイスができたとしたら、どれだけ子供とお母さんは喜ぶでしょう。
それからのお母さんは長く通って欲しいと思います。それがリピート来院です。
専門性は、先生の勘によって、当たることがありますが、それよりも患者さんが欲していることから生まれる専門性であれば、当たる可能性は飛躍的に上がります。
専門性の作り方
患者さんが欲していることから専門性を持つことです。
とある治療院はただ、専門性を持つことで新規患者さんが増え、成功しているように見えるでしょう。
それは、偶然に専門性を絞った時に患者さんが欲していたことと合致したことです。
ということは、どちらにしても患者さんが認識している欲していることか潜在的にあるけれども患者さんも気づいていない欲していることに気づけるかです。
調べることは
このように患者さんが欲していることを調べることは、はっきり言って面倒な仕事です。
面倒でやらないから治療家目線のサービス提供となってしまい、患者さんの欲していることとの落差がうまれ、患者さんが来院しない原因になります。
これは、行った先生にしかわからないことですが、患者さんが欲していることを知れば、『今後、患者さんが途絶えることがないのではないか』という気分にもなります。
なぜなら、今まで考えていた治療家目線の患者さんがほしいであろうと思っていたことで患者さんがほしいのではないかとわからず、不安に思っていたことが鮮明に理解できるからです。そうして、何を提供したら患者さんが集まるかを知ったからです。