2024/11/13 (更新日:2024/11/13)

マーケティング戦略とは(基本からフレームワークまで解説)

マーケティング, 用語集

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マーケティング戦略の重要性とは

マーケティング戦略は、治療院を安定して成長させ、お客様に選ばれ続けるための「設計図」と言えます。施術の専門知識だけでなく、集客や信頼を築くための計画が欠かせないものです。マーケティングと聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、しっかりとした戦略を持つことで、お客様にとって頼れる治療院としての地位を確立することができます。

また、「戦略」を持つことで、限られたリソースを最大限に活かし、効率よく集客するための道筋が明確になります。長期的に安定した経営を実現するためにも、具体的なマーケティング戦略が欠かせません。

要点

  • 治療院の方向性とビジョンを明確にする
    マーケティング戦略を立てることで、治療院がどのような価値を提供し、どの層にアプローチするべきかが明確になります。これにより、治療院の個性や特徴を活かした経営が可能になり、目指す方向性がぶれずに済みます。

  • 集客とリソースの最適化
    限られた時間や資金を最大限に活かしながら、無理なく集客するためには、戦略が不可欠です。戦略を持つことで、何に優先的に取り組むべきかがわかり、集客や広告費用を効果的に活用できます。

  • 地域での競争優位を確立する

    競争が激しい地域で治療院が選ばれるためには、他院との差別化が重要です。明確な戦略に基づき、「ここに通いたい」と感じてもらえる治療院を目指すことで、競合に対する優位性を築けます。

マーケティング戦略の基本

マーケティング戦略は、治療院の集客や信頼構築を計画的に行うための指針です。単なる広告やプロモーション活動とは異なり、マーケティング戦略には、どのような価値をお客様に提供するか、どの層をターゲットとするか、そして競合とどう差別化するかといった要素が含まれます。

マーケティング戦略の定義

マーケティング戦略とは、治療院が提供する施術やサービスを通して、お客様に価値を届け、長期的な信頼と関係を築くための大まかな計画です。目標を達成するための道筋を具体化し、さまざまな手段(リソース)を活かして、お客様との良好な関係を育てていくための指針でもあります。

なぜマーケティング戦略が必要か

治療院が安定して集客できるかどうかは、マーケティング戦略の有無に大きく左右されます。戦略があれば、どのような取り組みが必要かが明確になり、経営における迷いが減るため、日々の判断がしやすくなります。また、限られたリソースを効率よく使うためにも戦略は欠かせません。

マーケティングの「戦略」と「戦術」の違い

「戦略」は、治療院の長期的な成長や信頼を築くための全体的な方針です。一方で「戦術」は、その戦略を達成するための具体的なアプローチや行動を指します。例えば、戦略として「地域での信頼を高める」という方針を掲げた場合、戦術には「SNSでの症例解説投稿」「口コミを促すフォローアップ」などの具体的な施策が含まれます。

成功する戦略の3つのポイント

マーケティング戦略を成功させるには、以下の3つのポイントが重要です。

  • ①お客様の視点を意識する:施術を通してどのような価値を届けられるかを重視します。
    ②継続的な改善:戦略を実行しつつ、成果を見ながら継続的に改善していくことが大切です。
    ③差別化を図る:競合とどう差別化するかを常に意識することで、選ばれる治療院を目指せます。

よく使われるマーケティング戦略のフレームワーク

治療院のマーケティング戦略を立てる際には、効果的なフレームワークを活用することで、考えを整理しやすくなり、具体的な施策に繋がりやすくなります。以下によく使われる代表的なフレームワークを紹介します。

4P(プロダクト、プライス、プレイス、プロモーション)の基礎

マーケティングの基本的な4要素を指す「4P」は、製品(プロダクト)、価格(プライス)、流通や場所(プレイス)、販促(プロモーション)の4つの視点から戦略を考えるフレームワークです。治療院の場合、「製品」は提供する施術やサービス、「プライス」は施術料金、「プレイス」は治療院の立地、「プロモーション」は広告やキャンペーンなどが該当します。

SWOT分析:強みと弱み、機会と脅威を理解する

SWOT分析は、治療院の「強み(Strengths)」と「弱み(Weaknesses)」、そして外部環境の「機会(Opportunities)」と「脅威(Threats)」を分析し、経営環境を多角的に理解するためのフレームワークです。例えば、強みとして「施術の専門性」を掲げ、機会として「地域の需要拡大」を見つけることで、戦略を構築しやすくなります。

STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング):ターゲットを絞り、差別化を図る

STP分析は、顧客層を細かく分けて(セグメンテーション)、自院にとって最も適切なターゲットを絞り(ターゲティング)、その層にとって魅力的な特徴を確立する(ポジショニング)ためのフレームワークです。治療院の場合、例えば「高齢者向けリハビリ」をターゲットに設定し、ニーズに合ったサービスを提供することで、競合との差別化が図れます。

戦略BASiCS:戦略立案の基本的な要素を理解する

「戦略BASiCS」は、マーケティング戦略を立てる際の基本的な視点を整理したフレームワークで、「Battlefield(競合)」「Asset(資源)」「Strength(強み)」「Customer(顧客)」「Selling Message(売り文句)」の5つの要素で構成されます。戦略の方向性を明確にし、競合に対する強みを活かした戦略を組み立てるために役立ちます。「i」には特に意味がなく、5つの要素に注目して進めていきます。

① Battlefield(競合)
自院が勝負をかける市場や競争相手について深く理解し、戦うフィールドを明確にすることが第一ステップです。これにより、同地域や同業他社との競争環境を把握し、戦略を絞り込む土台を作ります。

② Asset(資源)
治療院の独自のリソースや持ち味となる資産を洗い出します。たとえば、専門性の高い施術や独自の顧客フォローシステムなど、他院と差別化できる資源があるかを確認し、なければ新たなリソースを構築する必要があります。

③ Strength(強み)
「Asset」として整理したリソースをもとに、自院のサービスや商品の「強み」を見極めます。これには、施術の質や対応の細やかさ、特定の技術や専門分野での強みが含まれ、競争優位を築く上での土台となります。

④ Customer(顧客)
ターゲットとする顧客層を具体的に特定します。たとえば、年齢層やライフスタイル、症状や悩みに応じてセグメントを明確にし、治療院のサービスが最も響きやすい層へメッセージを届けます。

⑤ Selling Message(売り文句)
設定したターゲット層に対し、治療院の特徴や施術内容をどうアピールするかを決めます。顧客に「自分に必要なサービス」と感じてもらえるよう、わかりやすく簡潔なメッセージが求められます。

よく使われるマーケティング戦略のフレームワーク20個

マーケティングにはこの他にも、様々なフレームワークが存在します。20個の代表的なフレームワークを一覧としてまとめたものを活用し、先生が治療院経営において必要なフレームワークを見つけ、取り入れてみましょう。以下はその一部です。

4P分析:製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、販促(Promotion)の4要素でマーケティング戦略を組み立てます。治療院では、提供する施術内容(製品)、価格設定、立地(流通)、宣伝方法(販促)が該当します。

SWOT分析:強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)を分析し、内部の強みや弱点、外部環境を把握して戦略を決定します。

STP分析:市場の顧客層を細かく分け(セグメンテーション)、ターゲットを絞り(ターゲティング)、競合との差別化を図ります(ポジショニング)。

PEST分析:政治(Political)、経済(Economic)、社会(Social)、技術(Technological)の4要素を評価し、治療院に影響を与える外部要因を把握します。

ファイブフォース分析:業界内の競争、買い手や売り手の交渉力、新規参入や代替品の脅威など5つの要因で競争環境を評価し、戦略の方向性を見極めます。

VRIO分析:治療院のリソースや能力を「価値」「希少性」「模倣可能性」「組織活用度」で評価し、競争優位性のある資源を見極めます。

3C分析:顧客(Customer)、会社(Company)、競合(Competitor)の3つの視点から自院の位置づけや強みを把握し、経営戦略を練ります。

マーケティングミックス(7P):4Pに加え、「プロセス」「物的証拠」「人材」の3つの要素を加え、より詳細な戦略を立てます。

バリューチェーン分析:治療院内の価値を生み出す活動を見直し、業務効率やコスト削減、付加価値の創出を図ります。

アンゾフの成長マトリックス:既存市場と新市場、既存製品と新製品の組み合わせから、「市場浸透」「市場開発」「製品開発」「多角化」の成長戦略を導きます。

RFM分析:RFM分析は、顧客を「最近の購入時期(Recency)」「購入頻度(Frequency)」「購入金額(Monetary)」の3つの基準で分類し、顧客ごとの価値を把握する方法です。

ブルーオーシャン戦略:競争が少ない新しい市場領域(ブルーオーシャン)を見つけて、独自の価値を提供する戦略です。

AIDMAモデル:注意(Attention)、興味(Interest)、欲求(Desire)、記憶(Memory)、行動(Action)の流れで顧客の購買行動を分析します。

AISASモデル:インターネット時代の消費行動である注意(Attention)、興味(Interest)、検索(Search)、行動(Action)、共有(Share)を重視します。

デシル分析:顧客を売上貢献度に応じて10段階に分け、効率的なマーケティング施策を展開します。

PDCAサイクル:計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)の4段階を繰り返し、戦略の効果を最大化します。

パレート分析:売上や成果の大部分が20%の重要要素から生まれる法則に基づき、重要な施策に集中します。

ジョブ理論:顧客が「その製品を選ぶ理由」に注目し、顧客の求める価値を追求するアプローチです。

KANOモデル:製品やサービスの基本的要素や魅力を、顧客満足度の観点から分類し、改善点を明確にします。

顧客ロイヤリティピラミッド:顧客ロイヤリティピラミッドは、顧客の忠誠度(ロイヤリティ)を階層構造で表し、各段階ごとに異なる施策を打つために活用されます。ピラミッドは一般的に次の5段階で構成され、上に行くほど忠誠度が高い顧客層となります。

実際のマーケティング戦略の立て方

マーケティング戦略を実行に移す際には、具体的な目標と計画が必要です。ここでは、実際に治療院のマーケティング戦略を立てるための3つのステップをご紹介します。

目標設定のステップ

マーケティング戦略を効果的に進めるためには、明確な目標を設定することが重要です。目標は、たとえば「月間来院数を20%増加させる」「特定の施術サービスの利用を10%増やす」など、具体的で測定可能な内容にすることで、実行中の効果を把握しやすくなります。さらに、目標を短期・中期・長期に分け、段階的に達成できる計画を作成しましょう。

ターゲット顧客の明確化

次に、自院がターゲットとする顧客層を明確にします。たとえば「スポーツ愛好者の20代男性」「慢性的な肩こりに悩む40代女性」といった具体的なペルソナ(理想的な顧客像)を設定し、そのニーズに応える施策を考えます。ターゲットのニーズを理解することで、広告やコミュニケーションの内容が一貫し、より効果的に伝わるようになります。

KPIの設定と活用

KPI(重要業績評価指標)を設定し、戦略の進捗を具体的な数値で確認できるようにします。KPIには、「毎月の新規来院数」「リピート率」「施術満足度」などがあり、定期的に数値をチェックすることで、戦略がうまくいっているかどうかを判断し、必要に応じて改善策を取り入れます。

成功事例と失敗事例から学ぶマーケティング戦略

実際の成功例や失敗例から、効果的なマーケティング戦略の立て方を学びましょう。

成功事例:リピーター獲得に成功したケース

ある治療院では、新規顧客のリピーター化を目指し、初回来院時のカウンセリングに特化した戦略を導入しました。患者様の悩みに親身に耳を傾け、その場でカスタマイズされた施術プランを提案したところ、初回来院時の満足度が向上し、リピート率が30%増加。患者様の紹介による新規来院者も増え、地域内での評判向上にもつながりました。

失敗事例:ターゲットの絞り込みが不十分だったケース

一方で、ターゲットを幅広く設定しすぎた結果、期待した反響が得られなかった例もあります。ある治療院は「すべての年代層を対象にした広告」を試みましたが、メッセージがぼやけ、具体的な訴求力を欠いてしまいました。結果として広告の効果が薄まり、予算に対する効果が低かったため、後にターゲット層を再定義し、特定のニーズに合わせた広告内容へとシフトしました。

まとめ(マーケティング戦略で押さえておきたいポイント)

マーケティング戦略は、治療院が継続的に成長し、地域で選ばれる存在になるための大切な基盤です。以下のポイントを押さえながら戦略を立てることで、より効果的な集客と顧客満足度の向上が期待できます。

  • 具体的な目標と段階的な計画を持つことで、戦略の進捗が把握しやすくなり、成功に繋がります。
  • ターゲット顧客を明確化することで、広告やコミュニケーションの内容を一貫させ、効果を最大化します。
  • KPIで効果測定を行い、改善ポイントを見極めながら、継続的な成長を目指しましょう。

マーケティング戦略は一度立てたら終わりではなく、常に顧客のニーズや市場の変化を反映し、定期的に見直すことが重要です。治療院の特徴や強みを活かしながら、地域で信頼される治療院としての地位を築きましょう。

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